手足口病
【病因】
 コクサッキーA16やエンテロ71などの
夏風邪のウイルスによる感染症です。
潜伏期間は3〜5日です。
【感染経路】

 感染者の鼻やのど、便などに排出された
ウイルスが他の人の口や鼻から入り感染
します。
  
【症状】  
 手掌・手背・足底・足背・膝・臀部などに赤
く盛り上った発疹ができ、水疱を伴います。
また、口の中の粘膜にも痛みを伴った小水疱ができます。一般には
熱はないか軽度ですが、時に高熱を伴うこともあります。好発年齢は
10歳以下の小児ですが大人も罹患することがあり、また、ウイルスが
数種類いますので何回か罹患することもあります。
以前は典型的な夏風邪の一種でしたが、現在は生活環境の変化に
伴い冬も流行することがあります。
【合併症】
 
 普通は4〜5日で自然に治癒する軽い病気ですが、エンテロ71という
ウイルスでは髄膜炎、脳炎を起こすことがあり、注意が必要です。
1998年に台湾、マレーシアでこのウイルスによる脳炎で約50名の死亡が
報告されています。
【治療】
 
 手足口病に対する特別な治療法はありません。発熱、口内炎の痛み
などの対症療法が主体となります。口内痛が強いときは味が薄く軟らかい
食べ物やイオン水などを少しずつ摂取するようにして下さい。痛みが強くて
水分も取れないときは脱水に対する注意が必要です。なお、症状がなく
なっても3週間から1ヵ月近くはウイルスを排出して感染源となりますので、
元気のいい時の隔離は無意味です。
具合が悪くなければ、登園、登校は可能です。
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